日曜の昼下がり、
コーヒーを飲みながらスマホを眺めていて、ふと「三股町って、今どうなってるんだろう?」と気になった。
同じ宮崎県に住んでいても、意外と知らない町って多い。
特に、都城の隣にある町、三股(みまた)町のことなんて、通過点くらいに思っていた自分に気づいて、ちょっと恥ずかしくなった。
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三股町――名前の通り、三つに分かれる川のあたりに開けた町らしく、
なんとも柔らかい響きを持っている。
地図で見れば、宮崎県の西部、都城市とぴったり隣り合っている。
車ならすぐの距離。
「ここ、住んでる人はどれくらいいるんだろう?」
そんな気持ちで、調べてみた。
📊
2025年12月1日現在の人口:25,453人
平成27年(2015年)の人口:26,023人
この10年で、約570人減少。
グラフで見れば、右肩下がり。
でも、じわじわと下がっていく数字って、逆に怖い。
ゆっくりと、だけど確実に、町の活気が薄れていく。
そんな印象を抱いた。
🌾
数字を見つめながら、
風に揺れる田んぼや、
午後3時の商店街の静けさを、勝手に思い浮かべた。
鼻の奥に、稲の匂いが漂ってくる気がした。
静かな町には、静かな時間が流れている。
だけどその時間の中には、誰かの暮らしがある。
誰かの笑い声、誰かの孤独、誰かの今日のご飯。
そう考えると、数字以上に、
いろんなものが見えてくる。
🍁
西都市に住む自分だって、似たような景色の中で暮らしている。
違うのは、名前と場所くらい。
高齢者が多くて、空き家が増えて、
でも、それでも暮らし続けている人たちがいる。
三股町のデータを見ていても、
そんな“地方あるある”が詰まっていた。
🏘️
ただ、ひとつ驚いたのは、
「三股町は住宅地として人気がある」という情報。
えっ、人口減ってるのに人気?と思って調べてみたら、
都城市に近いという立地がポイントらしい。
働く場所は都城、住まいは三股。
その「ちょうどいい距離感」が、
今の若い世代には好評なんだとか。
なるほど、それは西都でも似たような話を聞く。
働きに出る街と、帰ってくる町。
前者は機能、後者は感情。
住む場所に“落ち着き”を求める人が増えているのかもしれない。
🌇
昔ながらの風景を守りつつ、
新しい住宅地が増えているという。
昼間は子どもたちの声、
夕方には、犬の散歩をする親子。
夜になれば、窓から漏れるあたたかな灯り。
想像しているだけで、なんだか、心がじんわり温かくなる。
🧓
でも、やっぱり寂しさもある。
人口が減っているということは、
それだけ町を離れる人がいるってこと。
進学、転勤、出産、介護…。
どんな理由であれ、
「ふるさと」を離れるって、簡単な決断じゃない。
その分、町には「空白」が増える。
使われなくなったブランコ、
草が伸び放題の空き地、
シャッターが閉まったままの文房具店。
耳をすませば、遠くで犬の鳴き声。
風が運んでくるのは、夕飯の匂い。
その空気の中に、人の気配がまばらに漂っている。
👣
それでも、三股町には希望がある。
それは、今も2万人以上が、ここで暮らしているという事実。
誇るべきことだと思う。
何もないようで、ちゃんとある。
決して目立たないけど、確かに生きている。
町も、人も。
🛤️
たぶん、三股町の魅力って、
「ちょうどよさ」と「素朴さ」にあるんだろう。
観光地でもなく、大都会でもない。
でも、生活があって、風景があって、物語がある。
それがじんわりと伝わってくる。
🌤️
いつかまた、車で通るときには、
少しスピードを落としてみようと思う。
脇道にそれて、
どこかの神社に立ち寄ったり、
小さな直売所で野菜を買ってみたり。
風の匂い、空の広さ、
地面に咲いた小さな花。
それらを、五感で感じてみたい。
📷
三股町――
数字では語りきれない、
誰かの日常が、静かに流れている町。
懐かしさに、胸が締め付けられて、
寂しさに、少しだけ涙が滲んで、
それでも最後には、
「ここで生きている人がいる」と思えて、
不思議と希望が湧いてくる。
そんな気持ちにさせてくれる町だった。